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南米大陸最高峰・アコンカグア 6962mに挑んで

Mt.Aconcagua Expedition 南米大陸最高峰・アコンカグア 6962mに挑んで
「もう1000m上にはどんな世界が広がっているんだろう?」

高度障害で、ぼんやりする頭でそう思ったのはアフリカ大陸・最高峰 キリマンジャロの頂上5895mに立ったときだった。

そこには雲の上に浮かぶ空中庭園と碧く透き通る氷河が広がっていた。

美しすぎる光景だった。

これ以上の景色がこの世の中、存在するのだろうか?

きっとあるだろう。想像を絶する景色が。

地球に生まれたからには自分の生まれた星の美しい景色を見ておきたい。

その美しい世界を求めて、一年後、私は7000m峰の頂を目指して果てしなく続く道を歩いてた。

******

30代さえない会社員(女)ですが、2014年2月 南米大陸最高峰のアコンカグア登山へ個人で行ってきました。

その際の体験記をここに紹介させていただきます。

1ページ内でまとめ、読みやすくするため、各日程で起こったことをハイライト的にまとめてます。
登山中にはもっと様々なことがあったので、このページでは書き足りない部分は、また別の記事で色々書こうと思います。

アコンカグアとは

Mt Aconcagua south face アコンカグア南壁
7大陸のうち南米大陸の最高峰の山。国はアルゼンチン。標高は6962m

7大陸最高峰の中ではエベレストの次に高い山である。
イッテQのイモトさんも挑戦された山でおなじみ。登頂率は30%。
体感温度は-30℃まで行く場合もある。

アコンカグア登山 装備一式 Mt.Aconcagua Expedition Equipment

高度な登攀技術は必要されないが(とは言っても冬山の技術が必要)
酸素ボンベを使用する8000m峰と酸素を使用しない7000m峰はもはや同等レベルで登山装備はヒマラヤ8000mクラスのものが必要。

装備&ノウハウの詳細についてはこちら

貧乏OLのアコンカグア登山の装備&食料&通貨&保険のお話(6000m~8000m峰の高所登山向け)

【攻略ポイント】アコンカグアでの最大の敵は天気と標高

viento blanco ビエント・ブランコ
第一の敵・天気は ビエント・ブランコ(viento blanco)「白い悪魔」と呼ばれる凶暴な嵐

時速230kmほどの強さの吹雪が襲い掛かってくる。
新幹線の先っぽにくくりつけられることを想像するといいかもしれない。

まずは、ビエント・ブランコに遭遇しないように登山をすることが第一。
登頂率の低さは悪天候でみな断念している。

第二の敵は標高、すなわち高山病
高山病は初期状態は頭痛から始まるのだが症状が進行すれば肺気腫・脳浮腫・眼底出血などを引き起こし、症状が進行すれば死亡する。

私が登山している間も数名の登山者が高山病で運ばれていた。
ちなみに高山病の対策は深呼吸するしかない。
高度順応がうまくできるかが超重要ポイント

(富士山登山でよく見かける酸素缶は高山病には効果なし。プラシーボ効果である。)

※アコンカグアについて詳しいことが知りたければこの本がおすすめ。
Aconcagua: A Climbing Guide (英語)
アコンカグアガイドブック Aconcagua Guide book

本文は英文だがかなり有益なことが書かれている。
ちなみにkindle版もある模様。→ How To Mount Aconcagua:

詳しくはこちらにまとめました。→ 工事中 m( _ _ )m

【旅路】1.5日かけて地球の裏側まで行く。

旅路 Flight from Japan
今回は私・シショー・Iさんでの登山。

成田→ロス(USA)→サンチャゴ(チリ)→メンドーサ(アルゼンチン)
飛行機やバスをのりついで目的地へ向かった。1.5日位かかる。さすが地球の裏側。遠い。

【準備】とにかく忙しい!アコンカグア入山手続き&準備

メンドーサでアコンカグア登山手続き
まずアコンカグアは無料では登れない。メンドーサで入山手続きと入山料を支払う。
手続きや装備調達やムーラの手配などで市内を駆け回る。

アコンカグア登山 手続き事務所
登山手続き事務所にて

もうめちゃんこ忙しい。
日本からの多忙(仕事&出国準備)で既に超睡眠不足なのもあり、冗談抜きで歩きながら寝てた。

ちなみにアルゼンチンはスペイン語圏。
観光関係以外の場所では英語は本当~~にさっぱり通じない。
TOILETすら通じない。

伝えようとする気持ちだけでなんとか乗り切る。

【登山1日目】いきなり雪!

【行程】登山口 プエンテ・デル・インカ Puente del Inca(2700m) → コンフルエンシア Confluencia (3300m)

アコンカグア登山口 プエント・デル・インカ(2700m)Puente del Inca Penitentes
さて準備が終わり、いよいよスタート地点・登山口 プエントデルインカ(2700m)

アコンカグア登山 ホンコース(2950m)Horcones
浮かない顔をしておりますが、登山手続きを済ませていざ出発!

…が、いきなり大雨!

アコンカグア登山1日目 いきなり雨!

ついてない!

しかも次第に雪になっていく・・・!

アコンカグア登山1日目 いきなり雪!
積もっていく…!!!

夏山のはずなのに・・・!

せっかくのアコンカグアの姿も見えやしないと恨めしく思いながら進む。

しかし、この雪は後に思いがけないプレゼントをくれるのであった。

アコンカグア登山1日目 コンフルエンシア(3300m) Confluencia
4時間ほど歩いてキャンプ地・コンフルエンシア(3300mへ)に到着。

コンフルエンシア(3300m) Confluencia アコンカグア登山1日目
富士山よりもちょっと低い標高。

今日から2週間ほどテント生活。
コンフルエンシア(3300m) Confluencia アコンカグア登山1日目
テントがいっぱい建っている。

アコンカグア登山1日目 コンフルエンシア(3300m) Confluencia

私達も自分で持ってきたテントを建てる。

アコンカグア登山1日目 血中酸素濃度測定したら67%!
テントの中で、高山病の進行具合を測定する血中酸素濃度をはかると67%!
平地で測定すれば98~99%が平均値なのに67%!

地上では即・集中治療室行きレベルの数値も高所では簡単にたたき出してしまう。
深呼吸をひたすらして回復させる。

根性だけでは高所登山はできない。

【登山2日目】アコンカグア南壁へ散歩&高度順応

【行程】高度順応日 コンフルエンシア Confluencia (3300m)→アコンカグア南壁 Aconcagua South face(4100m)→コ ンフルエンシア Confluencia (3300m)

アコンカグア登山2日目 医師のメディカルチェック
翌朝、コンフルエンシアで登山の必須条件の「医師のメディカルチェック」を受ける。
結構色々調べてくる。合格しなければ先には進めない。

もちろん合格

今日は高度順応がてらアコンカグア南壁を見に行く。
アコンカグアと言えばだいたいこの「南壁の写真」が使われる。

アコンカグア登山2日目 アコンカグア南壁まで高度順応 Aconcagua south face
キャンプ地を出発するとあたりは雪化粧をまといながらどこまでも青い空が広がっていた。

雲一つない!昨日の雪のおかげだ。

アコンカグア登山2日目 アコンカグア南壁までお散歩 Aconcagua south face
夏シーズンで雪の南壁を見に行けるだなんてラッキーじゃないか!
しかしこの雪も午後には溶けてなくなってしまうだろう。今だけの超期間限定だ。

アコンカグア登山2日目 アコンカグア南壁まで高度順応 Aconcagua south face

アコンカグア登山2日目 アコンカグア南壁 到着 Aconcagua south face
6時間ほど氷河を乗り越えていくとアコンカグアの南壁(4100m)に到着した。

到着した瞬間、アルゼンチンの男性が、笑顔でいきなりサラミをはさんだパンを私の目の前に差し出した。

「Here you are!」

もちろん笑顔で受け取りほおばる。

「Good tast!」

行動中はクッキーや乾物しか食べてないのでふんわりした食感がとてもやさしく嬉しかった。
めちゃくちゃおいしい。

お礼に日本のクッキーをあげる。
笑顔でみんなでわけて

「Good taste !」

アコンカグア登山2日目 アコンカグア南壁で記念撮影!Aconcagua south face
とりあえず仲良くなったので記念撮影。
彼らはsummitまではいかないそうだ。

アコンカグア登山2日目 アコンカグア南壁 Aconcagua south face

アコンカグアの南壁を眺めながら思った。

数日後、私はあの頂に立っているのだろうか?

あまりの標高の差と圧倒的な存在感にぼーっと見とれてしまった。
まあ地球の裏側まで来てしまったからには、やれるだけやってみよう。と思った。

アコンカグアの南壁を堪能したら、そのままシショーとIさんと共にコンフルエンシアに戻った。
アコンカグア登山2日目 アコンカグア南壁から帰る Aconcagua south face

【登山3日目】登山者の基地・ベースキャンプへ

【行動】コンフルエンシア(3400m) → B.C(ベース・キャンプ)/ プラザ・デ・ムーラス Plaza de Mulas(4300m)

今日は登山の本拠地・ベースキャンプ(BC)プラザ・デ・ムーラスまで行く。アコンカグア登山3日目 登山者の基地・ベースキャンプへ Aconcagua BC Plaza de Mulas
遠くに見える登山隊がゴマ粒に見える位、小さい。

進んでも進んでも景色は全然変わらない。
日本の山とはスケールが違いすぎる。

さすがアンデス山脈。雄大すぎる。
アコンカグア登山3日目 登山者の基地・ベースキャンプへ Aconcagua BC Plaza de Mulas

アコンカグア登山3日目 登山者の基地・ベースキャンプへ Aconcagua BC Plaza de Mulas
ただただ、だらだら続く道を歩いていく。

今日の行動時間は10~12時間程度だろう。

アコンカグア登山3日目 登山者の基地・ベースキャンプへ Aconcagua BC Plaza de Mulas
このコンフルエンシア→BCまでは長距離にもかかわらず途中キャンプは禁止だ。

アコンカグアの商業ツアー登山があまり存在しないのも、恐らくこのコンフルエンシアからBCまでの道のりが最大のネックだからだろう。

日没までにB.Cに到着する。

これは誰でもクリアできる距離ではないと思う。
この距離ですらクリアできない人はアコンカグアにきちゃだめだってことか。

そんなことを考えながら、ただひたすらトボトボ歩く。

アコンカグア登山3日目 登山者の基地・ベースキャンプへ Aconcagua BC Plaza de Mulas
昼休憩中。

アコンカグア登山3日目 登山者の基地・ベースキャンプへ ムーラとすれ違う Aconcagua BC Plaza de Mulas
登山隊の荷物を運ぶムーラに出会う。

アコンカグア登山3日目 登山者の基地・ベースキャンプへ Aconcagua BC Plaza de Mulas
まだまだ先は遠いンゴ…。

miyukix.net アコンカグア登山 Aconcagua Expedition 2014
さえないOLも雄大な自然が背景にあると、途端にかっこよく見えるから、自然すげえ。

夜7時。日没前にBCに到着。
アコンカグア登山3日目 ベースキャンプ プラザ・デ・ムーラス 4300m到着! Aconcagua BC Plaza de MulasBCに着くと意外にも周りは陽気な雰囲気に包まれていた。

カラフルに彩られたテントからウクレレやらギターの音。
笑い声や美味しそうな匂いが漂っていた。

そりゃここは登山隊の基地だもんな。
ワインやケーキ、シャワーやネット、電話まである。(ただしネットは10分3000円。高い)

南十字星と天の川とダイヤモンドのように散りばめられた星がとてもよくみえる夜だった。

Night of Aconcagua at BCアコンカグアは月明かりの中、静かにたたずんでいた。

【登山4日目】上部キャンプへの準備

【行程】BC(4300m)→C1アラスカ Alaska(4900m)→BC(4300m)

アコンカグア登山4日目 上部キャンプへの準備 Aconcagua BC Plaza de Mulas Aconcagua Expedition
朝テントから出ると快晴だった。アコンカグアの頂上もよくみえる。

今日はゆっくり休息日かと思いきや上部キャンプ(C1~C3)で使用する食料をパッキングすることに。
登山では軽量化・コンパクトは超重要なことで、食料のパッキングも大事な作業のひとつ。

本当は下界でやることが望ましいが時間がなかった。

アコンカグア登山4日目 上部キャンプへの準備 Aconcagua Expedition

アコンカグア登山4日目 上部キャンプへの準備 Aconcagua Expedition
無駄な包装をはずし食べ物を圧縮する。

パンのふわふわ感だってせんべいみたいにぺっしゃんこにしてしまう。
カンパンやらクッキー、アルファ米やフリーズドライ食品をどんどんナイロン袋にいれていく。

アコンカグア登山4日目 上部キャンプへの準備 Aconcagua Expedition
最大で7日間上部キャンプに滞在する可能性があるのだから結構量がある。

アコンカグア登山4日目 上部キャンプへの準備 ゴミがいっぱい出た! Aconcagua Expedition
3人で63食分7kgになった。ごみが1.5kgもでた!
ごみはもちろん回収。自分たちで下山時、下界へ持っていく。

アコンカグア登山4日目 上部キャンプへの準備 Aconcagua Expedition
他にも登山に対しての準備を色々する。

アコンカグア登山4日目 上部キャンプへの準備 登山中は娯楽がない…。 Aconcagua Expedition
登山中って本当に娯楽がないのよねぇ…。

BCで日本人にあった。しかも名古屋の大学生だった。
こんな所で名古屋人に会うとは…。世間は狭い。

メディカルチェックで二日ほど足止めを食っているそうだ。
高度順応しきれていないと。

こんなところにたった一人でくる若者の勇気に心の底から感心・尊敬した。

アコンカグア登山4日目 C1へ肩慣らし高度順応 Aconcagua Expedition
アタック飯を作ったあと15時から20時まで明日の宿泊予定地C1へ荷揚げをする。

この荷揚げは重要な行動で、次の日に宿泊する場所へ事前に行って高度に体を慣らす。
ついでに食料や装備を置いてくる。
それからちょっと低い場所に戻って睡眠をとることによって高度順応を促進させる

下山途中、高山病らしき登山者が上から下ろされていた。

アコンカグア登山4日目 高山病患者を運ぶ人々 Aconcagua Expedition
高度順応しきれていないとこんな感じに。

私も気をつけなければ。

【登山5日目】いよいよ上部キャンプへ。

【行程】BC(4300m)→C1アラスカ Alaska(4900m)→C2 ニド・デ・コンドレス Nido de Condores(5365m)→C1アラスカ Alaska(4900m)

アコンカグア登山5日目 いよいよ上部キャンプC1へ Aconcagua Expedition
朝BCでメディカルチェックを受ける。
ここでIさんがメディカルチェックに通らなくなってしまった。

彼女はBCに滞在するという。アタックメンバーが私を含め2人になった。

アコンカグア登山5日目 いよいよ上部キャンプC1へ Aconcagua Expedition
今日からしばらくBCには帰ってこない。

レンジャーから天気予報をきくと、この晴天はそんなに続かないそうだ。
本当は今日は休息日なのだが・・・。

しかし、休息日は「無し」にしてC1へ急ぐ。

アコンカグア登山5日目 いよいよ上部キャンプC1へ Aconcagua Expedition

アコンカグア登山5日目 いよいよ上部キャンプC1へ Aconcagua Expedition

アコンカグア登山5日目 いよいよ上部キャンプC1へ Aconcagua Expedition

アコンカグア登山5日目 いよいよ上部キャンプC1へ Aconcagua Expedition

アコンカグア登山4日目 C1アラスカ(4900m)Alaska Aconcagua ExpeditionC1に到着した。

アコンカグア登山4日目 C1アラスカ(4900m)の朝 Alaska Aconcagua Expedition
テントをすぐに張り、私は雪を集めてきて飲み水を作り始めた。

今日から水は全て雪を溶かして作る。
地味に時間がかかる作業だ。

シショーは荷揚げと偵察でC2へ向かい2時間程度で帰ってきた。
恐ろしいほど早すぎる。ワロス。

【登山6日目】登るか下りるか。

C1アラスカ Alaska(4900m) → C2 ニド・デ・コンドレス Nido de Condores(5365m)→最終キャンプ地・C3ホワイトロックWhite Rock (6000m)→C2 ニド・デ・コンドレス Nido de Condores(5365m)

アコンカグア登山6日目 登るか下りるか ビエント・ブランコ(viento blanco) Aconcagua Expedition
今日から天気が崩れてくるはずだ。

今日・明日は雨は降らないが強風
明後日から数日間、雪と強風が居座る「らしい」

つまり

私たちにとっては今日と明日しかチャンスがない状況だった。

登頂予定日は、高度順応日を削っても、早くて3日後の明後日

レンジャーの話を聞いて下山を始めたチームもいる…。

天気予報を信じて諦めて安全に帰るか・・・。

嵐が来たらどうしよう。

アコンカグアの頂上を見上げると不穏な形をした雲が頂上をゆらゆら揺らめいていた

私たちは・・・
アコンカグア登山6日目 登るか下りるか ビエント・ブランコ(viento blanco) Aconcagua Expedition
登ることにした。

山の天気予報ほど、あてにならないものはない。
行けるとこまで行こうという話になった。
きっとこういうシーンでの判断が登頂率30%にかかわってくるのだろう。

アタック日の負担の軽減も考えて当初予定だったキャンプ地・ベルリン(5700m)から
更に上部のホワイトロック(6000m)に最終キャンプC3を張ることにした。

アコンカグア登山6日目 登るか下りるか ビエント・ブランコ(viento blanco) Aconcagua Expedition

アコンカグア登山6日目 休憩中 Aconcagua Expedition

アコンカグア登山6日目 ひたすら登る Aconcagua Expedition

アコンカグア登山6日目 C2 ニド・デ・コンドレス(5365m)Nido de Condores
ひたすらのぼってC2・ニド・デ・コンドレス(5365m)に到着する。

シショーが装備をもってC3に荷揚げへ向かった。

私はその間ひたすら雪を溶かして水を作った。

アコンカグア登山6日目 C2の食事風景 Nido de Condores Aconcagua Expedition
C2での食事風景。

夕暮れどきテントから頭を出すと外は紫色のトワイライトに包まれていた。
アコンカグア登山6日目 C2 ニド・デ・コンドレスの黄昏 Nido de Condores Aconcagua Expedition

アコンカグア登山6日目 C2 ニド・デ・コンドレスの黄昏 Nido de Condores Aconcagua Expedition

幻想的な光景だった。

【登山7日目】極限の世界

【行程】 C2 ニド・デ・コンドレス Nido de Condores(5365m)→最終キャンプ地・C3ホワイトロックWhite Rock (6000m)

アコンカグア登山7日目 6000mの世界へ Nido de Condores Aconcagua Expedition
朝が来た。

アコンカグア登山7日目 6000mの世界へ Nido de Condores Aconcagua Expedition
いよいよ装備が厳重になっていく。

C2からは坂道を黙々と登る。

アコンカグア登山7日目 6000mの世界へ Aconcagua Expedition
いよいよ、しんどくなってきた。

幸いにも高山病の兆しはなかったが、やはり酸素が薄いのはしんどい。

アコンカグア登山7日目 ベルリンキャンプ Berlin Aconcagua Expedition
C3予定地だったキャンプ・ベルリン(5950m)についた。

アコンカグア登山7日目 ベルリンキャンプ Berlin Aconcagua Expedition

アコンカグア登山7日目 ベルリンキャンプ Berlin Aconcagua Expedition
中に先客がいた。めっちゃ元気やん!しかもイケメン!

ベルリンキャンプの中 アコンカグア登山7日目 In Berlin Aconcagua Expedition

ベルリン小屋の中はこんな感じ。これなら寝れる!?

アコンカグア登山7日目 ベルリンキャンプにて Berlin Aconcagua Expedition
とりあえず記念撮影。

アコンカグア登山7日目 ベルリンキャンプを後にする  Berlin Aconcagua Expedition
キャンプ・ベルリンを後にする。

アコンカグア登山7日目 C3・ホワイトロック(6000m) White Rock Aconcagua Expedition
C3・ホワイトロック(6000m)に到着した。

アコンカグア登山7日目 C3・ホワイトロック(6000m) White Rock Aconcagua Expedition
ホワイトロックというだけあって周りは巨大な白い岩が立ち並ぶ。

今まで感じたことがないような「生命を感じない場所」だった。
生き物が生きていくことができない環境。そんなものを本能で感じた。
こんなところで一晩寝るのか・・・。

この岩を見てもわかるとは思うが、とにかく「めちゃくちゃ乾燥している」のだ。
こんなに乾燥しているから岩もホワイトロックになってしまうのだ。

これなら簡単にミイラが作れそうだ。汚い話、うんこも見事に乾燥してくれる。
ウンコ乾燥はありがたいんだが・・・。
水をたくさん飲まなくては、ミイラになってしまう。
(うんこは出したら自分たちで回収しなければならない。回収をサボると罰金1万円位?だったかな。忘れた。を下山完了時に支払うことになる。チェックがあるのでズルはできない!)

標高6000m。周りは、じきに闇に包まれる。

テントを張ると中にすぐに潜り込んだ。

しかしそこは極限の世界。
気温-20℃は全てのものを凍てつかせる。

アコンカグア登山7日目 C3・ホワイトロック(6000m) White Rock Aconcagua Expedition

テントも服も寝袋も水も食料も私の意識も吐く息も、生きていくことでさえも。

全てのものが氷の世界に引きずり込まれていく。

どんどん凍りついていく。

まるで生きることを許さないかのような世界がそこにはあった。

全ての時間を止めるなにかがあった。

シショーともしゃべっていない。
一緒にいるけどしゃべっていない。

ひたすら二人は狭いテントのなか肩を並べて深呼吸をしていた。

深呼吸だけがテントのなかにこだましていた。

雪を溶かし水をひたすら飲む。
飲んでも飲んでも渇く。足りない。

座っているのに苦しい。
動いていないのに苦しい。

BCで作ったアタック飯を無言で食べながら、ひたすら深呼吸を繰り返す。

極地用の装備をもってしても自然の強さにはかなうことはできないのだなと感じた。

自分がだす汗で装備がじわりじわりと凍っていくのだから。

凍った装備に生身の体を通すのはつまり凍傷を招くことを意味する。

エベレストには死体がごろごろ転がっている。
なかには服を脱いで苦しそうに悶え苦しんだまま死んでいる死体もある。
最初その写真をみたとき「?」と思った。「寒いはずなのに。なぜ服を脱ぐ?」と。

でも今ならわかる気がする。

私も服を全部脱いで防寒マスクをとって酸素をとにかくたくさん吸いたいと思った。

まどろっこしい装備なんて全部捨ててしまいたい。

重たい。苦しい。とにかく酸素を吸わせてほしい。

・・・でもそれをしてしまえば死んでしまうだろう。

アイゼンをはめるのに手間取ってイラついて極地用防寒手袋をとったらシショーに怒られた。

「ばかやろう!!!なんで手袋をとったんだ!君の手はもう今この瞬間に冷えきったよ!!凍傷の始まりだ!せっかくのベイパーバリアも意味がないじゃないか!馬鹿か!!・・・もういい。ベイパーバリアを外しな。もう意味はない。とにかく凍傷にならないように指を動かせ!!」

温厚な人ですら声を荒げる。

あぁ。凍傷になるのかぁ。
いやだなぁ。指だけはいやだ。
仕事できなくなるじゃないか・・・。

凶暴な風と月と暗闇とテントだけが浮かんでいた。

私たち以外だれもいない。

できればここで眠りこけて目が冴えたら自分の家のベットで目が覚めたい。

なんでこんな人が生きていけないところにきてしまったんだ。

はじめて後悔した。

下山したい。

そんな静寂の中、腕時計のアラームが鳴った。

午前2時だ。

あぁ。アタックが始まる。

シショーが、むくりと起きて言う。

「起きろ」

きっと今までの人生で一番苦しい時を迎えるんだろう。

私もむくりと起きていう。

「起きてますよ。」

もうこうなったら行くしかないか。

行きますよ。

ええ。行きますとも。

頂上へ。

【登山8日目・アタック日】蒼天の頂へ

最終キャンプ地・C3ホワイトロックWhite Rock (6000m)→アコンカグア頂上 summit(6962m)→ C3ホワイトロックWhite Rock (6000m)

「ちくしょう!なんでガスが出ないんだ!!」

シショーが新品のガス缶を寝袋に叩きつけた。

ガス缶の不良品にあたってしまったらしい。

昨日テスト使用したときにはあんなにも燃えていたのに。
なにもこんなときに・・・。

ひとまず今まで使用していたガス缶で雪から飲み水を作ろうとするが、
散々使い倒したガス缶からは弱々しい炎しかでず、だらだら溶けていく雪を見つめているだけだった。

「…だめだ。このペースじゃあ水は作れない。登頂に間に合わない。水分補給を諦める。

とりあえず500mlくらいの水を作ってふたりで飲んだ。
本当は一人2リットルはのみたいのに。

食事は火が使えないのでビスケット数枚で済ませた。

飲まずで頂上行きかぁ。

水分不足は高所にとってはかなり厳しい。
高山病の進行を促進させるからだ。

でもしかたない。

ないものは「ない」のだから。

アコンカグア登山8日目・アタック日 極限の世界 Day of Attack Aconcagua Expedition
テントから出て空を見上げると真っ暗な空に満月がぽっかりと浮かんでいた。

あとは身を切るような鋭い風が吹きすさんでいた 。

誰もいない…。

頼りになるのは登頂ルートを示すGPSデータとヘッドランプの灯りだけ。

幸い、天気予報は外れた。

雪は降っていない。
下山した登山隊の人たちのことを思うと悔やまれる。

持っている装備すべてを着込んだ。ヘッドランプの電池も換えた。

温度計を見た。-20℃。

体感温度でいけば-30℃をいくだろう。

寒い。過酷だ。

私達は一歩を踏み出した。

午前4時 アタック開始。

頂上までは片道10時間
帰りも考えれば往復15時間行動だろう。

アルゼンチンの日没は20時。
それを過ぎると闇がやってくる。

制限時間ぎりぎりだ。

一歩、歩いてはピッケルに体を預けて休憩し、また一歩踏み出すというペースだった。

時には誰も歩いていない雪が深いところをラッセルしてルートを切り開いていく。
ラッセルは体力の消耗が激しい。

足の指が異様に冷たい。

やばいな。早く日が昇って気温が上昇してほしい。
アコンカグア登山8日目・アタック日 夜明け Day of Attack Aconcagua Expedition
日が昇ってきた。朝焼けとともにアンデス山脈が広がる。

アコンカグア登山8日目・アタック日 アコンカグアの影 Day of Attack Aconcagua Expedition
アコンカグアの影も見える。でかいなぁ。

アコンカグア登山8日目・アタック日 インデペンデンシア小屋 Independencia hut Day of Attack Aconcagua Expedition
途中、インデペンデンシア小屋(6380m)にでる。
ここは吹雪になったとき目標になる場所。

といっても壊れかけの小さな三角形の小屋があるだけだけど。
それでもあるだけありがたい。

右に行くと遭難死確定コース。
注意しなければ。

ひたすら歩いていくとアコンカグアの難所その1 、大トラバース地帯についた。

グランカナレーター アコンカグア登山8日目・アタック日 Gran mosquito narrator Aconcagua Expedition
急傾斜の道を横切っていくのである。超でっかい滑り台なかんじだ。

滑り台の先はずっとずっと下の世界に続いていた。
終着点は見えない。

滑落すればそのまま遭難か。

軽量化を図るためにザイル・命綱は全ておいてきた。

滑落したらピッケルで自分でとめるしかないが、
恐らく一度滑りだしたらなにかに激突するまで止めれないだろう。
絶対に滑落はできない。

意識はぼんやりしながらも一歩一歩慎重に細いトレースをたどっていく。

下をチラっとのぞくと吸い込まれてしまいそうになった。

だめだ!下は見ちゃだめだ!

正面だけをみて前へ進む。
せっかくの絶景は完全無視だ。もったいない・・・。

大トラバースを抜けると倒れこんだ。息が続かない。
極限の世界 アコンカグア登山8日目・アタック日 Gran mosquito narrator Aconcagua Expedition
もう本当に帰りたいと思った。無理だと。
おうちに帰りたい。お風呂に入りたい。ベッドでゆっくり寝たい。こんな乾物じゃなくておいしいご飯が食べたい。温かいココアのみながらテレビみたい。普通の生活がしたい。

アタック中そんなことばかり考えてた。

自発的にここへ来たはずなのに、欲望に次ぐ欲望がどんどん渦巻く。

しかし顔をあげるとアコンカグア南壁が目の前にあった。
頂上付近から見るアコンカグア南壁 登山8日目・アタック日 South face from Summit Aconcagua Expedition

数日前、下から見上げていた南壁の頂上と同じ高さに来たのだ。

あぁ、ここまで来たんだ・・・。

ここまできたなら頂上までいかねば。

起き上がってまた歩き出す。

最後の難所・頂上直下のグランカナレーター(6600m)にきた。

グランカナレーター アコンカグア登山8日目・アタック日 Gran mosquito narrator Aconcagua Expedition
40~60°の急斜面が立ちはだかる。これを超えれば頂上だ。

正直どうやって登ったのかおぼえていない。記憶がない。

ただ最後の「壁か!!」と突っ込みたくなる登りだけは、
ピッケルとアイゼンを思いっきり地面に突き立てて登っていたことだけは覚えている。

そうこうして、苦しみながら登り続けると、深く青い空間に出た。
目の前にはもう坂はなかった。

「頂上だ…!」シショーがつぶやく。

あぁ、やっときたんだ・・・。
頂上へきたんだ・・・。

最後の一歩を踏み出す。

ついに頂上についた。

ゲームデザイナー貧乏OL!南米最高峰・アコンカグア登頂! summit Aconcagua Expedition
南米大陸最高峰アコンカグア6962m 登頂!
現地時間 2014/02/24(月)12:00

登頂するとシショーと抱き合い登頂を称え合った。
シショーに、言いたいことがいっぱいあったが、消え入りそうな声で「ありがとう・・・」というのが精一杯だった。
写真には余裕がなさすぎて指がはいってしまった!

アコンカグア頂上から見るアンデス山脈 Summit Aconcagua Expedition
頂上から見た景色はまるで魚眼レンズをのぞいているようだった。

南米大陸の一番高い場所。

地平線が丸くみえアンデス山脈7500kmが眼下に広がっていた。

空は、海より深い蒼色を出し、天地が逆転したのかと思うほどだった。

あのずーっと歩いてきた雄大なアンデス山脈が小さく見えるほどの場所に、今、私は立ってる。

アコンカグアの頂上にて Summit Aconcagua Expedition

アコンカグア頂上にある十字架 Summit Aconcagua Expedition
頂上の中心には小さな十字架と聖母マリアさまがいた。

昔、読んだ小説によると、この十字架の付近に箱があって、その中に登頂者名簿があるらしいのだが、箱は見当たらなかった

残念だ。

かの有名な冒険家・植村直己氏の名前が書かれた登頂者名簿をこの目で見たかったのだが…。

シショーが「もう時間だ。帰ろう」という。

私はもう二度と来ることのないだろう景色をしっかりと記憶し、下山を開始した。

グランカナレーターを下る。

下山 グランカナレーターを下る アコンカグア登山8日目・アタック日 Aconcagua Expedition

下山 グランカナレーターを下る アコンカグア登山8日目・アタック日 Aconcagua Expedition

下山 グランカナレーターを下る アコンカグア登山8日目・アタック日 Aconcagua Expedition

下山 グランカナレーターを下る アコンカグア登山8日目・アタック日 Aconcagua Expedition

今まで登ってきた急斜面をどんどん下る。
シショーが早すぎるので、途中から別れて一人で下る。

下山 C3ホワイトロック到着 アコンカグア登山8日目・アタック日 Aconcagua Expedition

ヘトヘトになりながらC3に帰ってきた。20時を過ぎていた…。
16時間以上の行動・・・。

私は運動神経がいいわけでもない(逆上がりなんて生まれて一回もできたことがない)
持久力があるわけでもない。ただのハイカー、ふつーの登山愛好者で、むしろ持久力はない方なのだ。
アコンカグア行く前は、よく山に登ったりはしたが・・・さすがに、今までこれだけ行動したことはないなぁ・・・。

テントに倒れ込むと、なけなしの燃料で水を作って、ビスケットを少しだけかじって寝た。

早く下界へ行きたい。

【登山9日目】BCへ!

【行程】C3ホワイトロックWhite Rock (6000m) ~ BC・ベースキャンプ(4300m)

アコンカグアにあるシェルター Aconcagua Expedition
今日はBCまで一気に下山をする。いきなり1700m下るのだ。

ひたすら下る。

下山 アコンカグア登山9日目 BCへ! Aconcagua Expedition

アコンカグアシェルターを背景に 登山9日目 BCへ! Aconcagua Expedition
ちなみにこの後ろにある建物は、シェルター
中にレンジャーとつながるトランシーバがあるが、それを使うと登頂を諦めなければならない

下山 アコンカグア登山9日目 BCへ! Aconcagua Expedition

下山 アコンカグア登山9日目 BCへ! Aconcagua Expedition

とにかく下る。

C3からシショーと共に下り始めるが、力量が違いすぎるのでC2で別れて先に下山してもらった。

シショーには「遭難だけはすんなよ」と釘をさされた。

と、別れた後に自分の地図はシショーに貸したままだったことを思い出した!

あああ!!あほだーー!

とりあえずトレースをたどって下山する。かなり不安。

下山しているとC2付近であの名古屋の大学生にあった

「もうチャンスは明日しかないから、明日コレラキャンプから頂上を狙う」といっていた。

明日の天気を不安に思いながら「がんばって」といって大学生を送り出した。

気がつくと天気が急に崩れだした。

上から雲がどんどん迫ってくる。

まずい!!ホワイトアウトしてしまう!
今ホワイトアウトしたら遭難する。

最後の力を振り絞ってトレースを転がり落ちるようにひたすら下山する。

BCが見えてきた!
下山 アコンカグア登山9日目 BCへ! Aconcagua Expedition

夕方18時 BCに到着。BCにつくと雪が降り始めた。

見上げると山の上部は雲で覆われつくしていた。

あと1時間でも遅かったらと思うと寒気がした。BCのテントに倒れこむ。

シショーらが用意してくれた飲み物と食べ物を、ただひたすら黙ってがっついた。

下山 BC到着! アコンカグア登山9日目 Aconcagua Expedition

これでもかってくらい水を飲んだ。
やっと水がのめた。登頂前から水不足だったから体に染みわたる。

人生で最高にミネラルウォーターがおいしいと思った。

下山後のBCテントにて アコンカグア登山9日目 Aconcagua Expedition

力なく笑顔。

食べるだけ食べ、飲むだけ飲んだら泥のように眠った。

【登山10日目】休みもなく下山!

【行程】BC(4300m)~ 登山口:プエンテ・デル・インカ Puente del Inca(2700m)

アコンカグア登山10日目 休みもなく登山口まで下山! Aconcagua Expedition
朝起きるとBCは大雪がつもったが快晴だった。

BCの朝 アコンカグア登山10日目 Aconcagua Expedition
今日は下山だ。早く下界に行きたい、行きたい…。
テントをたたんでいると

「キミ、頂上のぼったの?」と聞かれる。

Yesと答えると

「すげえな!一緒に写真とろうぜ!」と記念撮影。

登頂後の記念撮影 Aconcagua Expedition
「女の子なのにすごいね!」と言われる。

そんなかんじで何人かに写真をとられた。
今から頂上を目指す者の験担ぎなのだろうか。

BCでちょっとした人気者になった。

アルゼンチンの街でも歩いていると「アコンカグアいったの?」とたまにきかれた。

やはりこの日焼けは目立ちすぎだ・・・。OTL

全てを撤収して私たちは12時間かけていっきに登山口まで下山した。
アコンカグア登山10日目 休みもなく登山口まで下山! Aconcagua Expedition

イッテQのお祭り男・宮川大輔みたいな「お祭りおしぼり」を頭に巻いているのは女子としてはどうかと思うが、これしかなかったんや…。

アコンカグア登山10日目 休みもなく登山口まで下山! Aconcagua Expedition実は、アコンカグア登山で、一番しんどかったのは、この最後の下山だったのは今でも忘れない…。

頂上行った直後に、さすがにこの移動、12時間はこたえた。
下山中「う~~う~~~」うめき声をあげながら歩いて帰った。
やっぱり一日BCで休めばよかったンゴ…。

地獄の12時間だった。

アコンカグア登山10日目 休みもなく登山口まで下山! Aconcagua Expedition
登山口に到着すると、日はとっぷりと暮れていた。

さようならアコンカグア 登山10日目 下山完了 Aconcagua Expedition
後ろを振り返る。

黄金色に輝く黄昏の中、アコンカグアは、今日も、雪と雲と共に静かに佇んでいる。

「さようなら。アコンカグア。」

私は車に乗り込んで、アコンカグアを後にした・・・。

【下山後】

やっと宿屋についた!
下山後の宿でご飯爆食い 登山10日目 下山完了 Aconcagua Expedition
久しぶりにおいしいご飯とベッドにありつける!

下山後の宿でご飯 登山10日目 下山完了 Aconcagua Expedition

下山後のゾンビになる 登山10日目 下山完了 Aconcagua Expedition
布団最高!たまんない!

健康体で登り始めたはずなのに超絶虚弱体質になって帰ってきた。

顔は紫外線でやけどのようになるわ、くちびるはパンパンに腫れアダモちゃんのようだわ
鼻をかめば鼻血を出し、血便は出るは、咳はとまらないわ、粘膜が焼けたのか鼻水は意識なく流れでる、生理は勝手に始まるわ、両足指は慢性的にしびれてるわ、そもそも歩けばゾンビのように「うーうー」とうなり声をあげる。

まさにアンデッド!!!

登っている最中は必死で気がつかなかったがかなりダメージを受けていたようだ。
この日焼けしまくった顔どうすれば・・・・。

休息したあとメンドーサへ向かうバスで、なんとまた名古屋の大学生に会った。

「頂上までいったのか?」ときくと「いけませんでした。」と頼りない笑顔で答えた。

みんながみんな、登れる山ではないのだと思った。

****

アコンカグアに挑んだことは最高にいい経験だったと思う。
苦しかったけどアコンカグアの頂上からみた景色を絶対に忘れることはないだろう。

リスクを超えることで自分の限界を広げることができる。
危険や失敗を恐れていつまでも自分が出来る世界にとどまっていたのでは
ずっと自分の世界を広げることはできない。

限界を超えることをしてみなければ自分がどこまでできるかなんてわからない。

それは登山だけではなく仕事だってどんなことにだって言えるだろう。

そのことを教えてくれたアコンカグアに感謝の意をあらわしつつ、私はこの山に別れを告げた・・・。

さようならアコンカグア 登山10日目 下山完了 Aconcagua Expedition

おわり