今回4日間で商標登録するロゴを制作する羽目になり、その際、
ぶつかった問題点と解決法
そして「なぜデザイナーの私が知的財産・商標権について学ぼうと思った」のか顛末に触れます。
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グラフィックデザイナーでおまんま食い始めて早10年。
先日、トンでもな仕事があった。他部署の案件だったが
「自社のある新製品のロゴを制作してほしい」とのこと。
制作期間 4日
いやいやいやwwwwありえんしwwwwww
本来、ロゴ制作というものは非常に奥が深く、制作には最低でも2週間ほどは必要なのだ。
- 競合他社のロゴを調べる
- 商品コンセプトを含んだラフ案をめちゃ出す(時間かかる)
- そこから良いものを選出し、より昇華させる。
- その際、一から手書きでロゴを描き起こす(これが超時間かかる)
- それをイラストレーターやフォトショで清書していく。(これに関しては大して時間はかからない。)
大手の会社になれば、それこと商品コンセプトから、競合他社のロゴを調べだしたり、まぁとにかく時間がかかる。
スマホのゲームであるようなデコデコにデコッたロゴなら、まだごまかしもできるがシンプルなロゴデザインになればなるほど、ごまかしが利かない。
分かりやすく言い換えるなら、
ブサイクな女子も化粧をすればかわいく見えるけど、
すっぴんだとブサイクがばれる。
美人を生むのは時間がかかって超大変という。
それに近い(ひどい)
シンプルなロゴデザインの場合、フォントのアウトラインのみの勝負になるので
- 高いデッサン力
- 相手が求めているイメージにマッチしたフォルムを描きだせるアイデア数
- 自分が描いたロゴについて「バランス変でしょwwww」と感じとれる能力
- じゃあ、どこを修正していけばいいのかと的確な回答をアウトプットできる能力
が必要になる。
(で、イラレのベジエ曲線を少ないパス数で、ごにょごにょいじくりまくる事になる)
そもそも私はそんなにロゴ制作は得意ではなかったりする三流デザイナー。
(モリサワ、アドビなどに属しているフォントデザイナーとかマジで尊敬する。神だわ。)
しかし、ドンだけクオリティが低かろうが、仕事では納期を守るのは必須。
納期に間に合わないのは、くず以下のくず。どんだけいいモノを作ろうが価値はゼロ。
そして、一介のデザイナーの視点ではなく、プロジェクトの責任者・世の中の流れの視点から見るとロゴのクオリティなんかよりも、開発~製品完成~発表~リリースまでの全体のスケジュールの方が超重要なのである。
そんな、たかがロゴでその流れを止めるなんてことはありえないのである。とっても理解できる。
※「神は細部に宿る」という言葉もあるけどね・・・。
私はその部署の人たちとそんなに接点がなかったので、ロゴに対する想い&意識の高さがよくわからなかった。
長年デザインの仕事をしていると、結構色んな考え方の人がいて
・商品コンセプトからキッチリ考えて、それを反映したロゴにしたい
という人もいれば
・時間かけなくていい。半日で作れるやつでいい。そもそもこの商品が売れるかわからんから。
なんだったらロゴジェネレーターで作ったロゴでいい。
という人もいる。この考え方はスタートアップ系&起業家・アントレプレナーの人に多い。
特にシリアルアントレプレナーな人。(やだ、なんか急に意識高い系だな。)
案外、このデザイナーの仕事を真向否定する
「時間かけずにロゴを作る」という考え方は嫌いではない。
そもそもロゴで儲けるのではなく、商品全体で儲けなければいけない。
しかし、この仕事をしていると、やっぱり全力でデザインをしたいものである。エゴだけど。
理由は、自分が作った成果物は、ポートフォリオ(作品集)に入れることになるからだ。
それは後々転職活動をする時には必須で、自分のデザイナーとしての能力を証明する道具だ。
なんだこのヘンテコなロゴは?誰が作ったんだ?
となっても胸を張って手を上げなければいけない。
でも私はデザイナーのプライドよりも、さっさと仕事を終わらせて、外で遊びたい派である。
つまり、意識が低いデザイナーなのである。サラリーマン・デザイナーなのである。
まぁ、そういうのもあって相手の温度・要求レベルに合わせて仕事をしている。
話が脱線した。
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4日で完成するロゴを作るしかない。
となると
どうやって工数を端折るか。手を抜くか。
になってくる。いや手を抜く事自体は悪いことではない。
むしろ仕事としてやっていく上ではドンドン手抜きをやっていくべきだ。
正直、真面目に仕事するのは好きではなかったりする。
そりゃ時間をかければ誰だってイイものはできる。
解決法
そんなわけで、今回はアドビフォントを流用した。
本当なら自分で描き起こしたいが、もう一から描き起こしている時間もない。
そして大体の商用フォント(モリサワフォント、フォントワークスなど)は商標権の問題でロゴ制作には使用できない。
で、結構悩んだ。
そしたら、アドビ社が提供するアドビフォントは唯一商標登録するロゴにも利用してよいフォントなのである。しかもadobe CCに入っていれば無料で使える。
太っ腹ー。「デザイナーたるもの、自分で描かないでどうする!?」だぁ?
うるせぇー。今ある手持ちのモノで制限時間内に間に合わせなきゃだめなんだ。
でも、この仕事の一連で知的財産的なものに興味がでた。
ってか商標登録していいフォントってなんだよ・・・。
タダより高いモノはねえぞってすげぇ謎に思った。
それでこの間、外部の知的財産に関するセミナー(初級編)を受けてきた。
これが結構デザイナー目線から見たら、目からうろこだったので、備忘録で書いとく所存。
ふぅ、本当は「デザイナーが抑えておくべき知的財産ー商標権ー」について話がしたかったのだが…。
垂れ流しのように書きだしたらこんなふうになってしまった。
ってかこの年だと、プレイヤーよりもそろそろマネジメントにならんとやばいよねーって思ったりもするけど、正直働きたくない派なのでスルー。
とりあえず今日のところはおしまい。本編はまた次回。
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