ツーリング 3日目
3日目後半 ルート
浜っ子はまちゃん - 瀬石温泉 - 相泊温泉 - 最北の地 -Uターンー 道の駅 知床らうす ー 知床峠(知床横断道路)を通ってウトロ側へ - 知床岩尾別ユースホステル
赤字部分が3日目後半で走行したところ
距離:84km
催行標高:730m(知床横断道路)
※今回はテンパっていて写真を撮る余裕がなかったので
google ストリートビューから画像を拝借している箇所が多数ありますm(_ _)m
自分の都合&力量を把握せずに走り出す
そんなわけでのんきに走り出した私。
しかし、そもそも知床食堂から知床横断道路に入る前までが意外にしんどい。
一番軽いギアにしても本当とろとろとしかのぼれない。
最後の忠告
昨日入浴した熊の湯のあたりに差し掛かったとき、改めてふと考え出した。
あれ?結構時間かかってる?(あとから調べたら標高を150mのぼっていた)
本当にこのまま行ってもいいの?もう日没も近づいてきている。
そもそも、この峠って標高何mのぼるんだろう?
私は自転車で1時間あたりどれくらいの標高かせげるんだろう。
それすらも調べてない。わかってない。
頭の中でぐるぐる考えながら、でも立ち止まって考えだすと、それこそもう時間がなくなる・・・。
そんなとき
「あっ!!!」と声をかけられた。
方向に目線をやると、数時間前に瀬石温泉&相泊温泉で一人で足湯に浸かっていたお兄さんだった。
熊の湯に浸かって出てきたところらしい。
「また会ったね。でも、今からどこにいくの?」と声をかけられた。
「うーん、今から知床横断道路を通ってウトロ側に行こうと思ってるんだけど・・・」
「え?今から?もう日没だよ。危ないんじゃないの?大丈夫?」
といわれた。おっしゃるとおり。
しかし、私はこう答えた。
「大丈夫!行ってみるよ(^^)」
どこから来るんだその自信。
お兄さんは一瞬黙ったけど「そうか。わかった。気を付けてね。」といって羅臼方面に走っていった。
せっかくここまで登ってきたのに、今から羅臼側に帰るのはもったいないように感じてしまったのだ。
気持ちを新たにして再びこぎだす。
後悔
トンネルを二つ抜けて、一生懸命あえぎながらひたすらこぐ。
しかし突然
目の前に下から見上げるほどの超巨大な滑り台のような道がみえた。
とんでもなく急こう配。
口をポカンと開けてみてしまった。
唖然とした。
そのとき、やっと感じた。
私はこの峠をなめていた。
自分の力量を把握せず、楽観的に、無計画に来たことを後悔した。
今の時点でひいひいいって時間がないのに。今からあれをのぼるのか。
でももうこの高さまで来てしまったのならこのまま突き進むしかないように思った。
結構高いところまで来てしまった感じが・・・。
登りにも下りにも、知床横断道路に入ってからすれ違ったチャリダーなんて一人もいない。
そもそも自動車も通りが本当に少なくなってきた・・・。たま~に1台が通り過ぎるくらい。
日が傾くなか、段々不安になってくる。
もうこの頃になると、自転車からは降りて押しながら登っていた。
私は悔やんだ。本当なら知床の自然を楽しくながめながら、気持ちよく走れるはずなのに。
心に余裕がない。
羅臼岳が見える。この時唯一自分でとった写真。
この先に羅臼岳への登山口がある模様。
浜っ子山ちゃんのおかみさんの話を思い出した。
・知床横断道路で最近ヒグマが出る
・知床横断道路でサイクリストがヒグマに追いかけられた
ヒグマの行動時間は日没前・・・。ちょうど今。
それにこの知床横断道路。アスファルトだけどすぐ横は森。
知床は世界でもっともヒグマが密集して生息しているところ。
ヒグマの領土であって人が侵入者なのである。
そんな場所・そんな時間にわざわざ訪れた自分の自分の無神経さに腹がたった。
お邪魔してしてまって本当申し訳ない。
せめて自分の存在をアピール。
常に周囲を警戒しつつ、熊すず&スマホから大音量で音楽流しながら登った。
どんどん暗闇に包まれていく山道の中、景色を楽しむ余裕&視界もなく、空しくとぼとぼ一人で自転車を押して登っていった・・・。
そしてついに暗闇が訪れた。
知床峠に到着
そうこうして、なんとか知床横断道路の最高地点 知床峠 に到着
時間はすでに19:30!当然真っ暗!夜!
でかい駐車場もあるが、当然一台もない。
カッパを羽織って、大急ぎで下る。多分15分くらいで下ったと思う。
19:45 ウトロ側・知床自然センターにでた。
胸をなでおろした。
無計画の果てに
さてこれで岩尾別ユースホステルはどこなんだろう。
とスマホで地図を確認した。
目を疑った。
なんと、岩尾別ユースホステルは、ここからさらに知床五湖の方にあるという。
まさにヒグマの住処!(T○T)
なんでキチンと把握しなかったんだ私。
宿屋にも電話をかけてみるがつながらない。
しかたがないので、ひとまず向かうことに。
進めば進むほど下り道。そして森森森。
もうこれはなにがあっても引き返せないと思った。絶対に宿屋を見つけないとやばい。
この先でテントなんて正気の沙汰じゃない。
そうして下り続けていると、遠くに煌々と輝く光が見えた!
光は見えるのに・・・
あ、あれだ!
胸をなでおろす。
やっとこれで今日は終われる。時間も20:45
しかし・・・・
どこから入るんだ???
周りが真っ暗で光の先に続く道が見えない。
自分が持っているヘッドランプを照らすがヘッドランプ一個程度ではさっぱりわからない。
ドラクエⅠのたいまつ気分。
そのまま道に沿って走っていくが、今度は光を通り過ぎてしまう。
えええ??まずいよ。このまま行くとカムイワッカの滝だよ。
もし、道があると思って先に進んで、この下り道を登り返す気力ないよ。
まわりは静寂。
暗闇&森&人が誰一人いない、なんだかお化け屋敷のような怖さ
ゴールはすぐそこに見えるのに、道がわからない。
ヒグマの領域。
なんだかとてつもなく怖くなってきた。
元々小心者なので、この状況に軽くパニックになって冷静に判断できなくなっていた。
その道は・・・
そんな中、目を凝らすと、草原があった。その先に光がある。
この先を行けば光にたどり着けると思い、自転車を道において走り出した。
そのとき
どてっ!
と転んだ。それとともに左足に痛みが走った。
しかしそのときは早く光のもとに行きたくて、すぐに起き上がりそのまま走った。
宿屋についた。
ドアを開けて、チェックインをしようと自分の左すねをみたら
ぱっくり大きく口を開け、脂肪が飛び出し、血をだらだら出している自分の足がそこにあった。
つづく!(((;; ゚Д゚)))
ケガをしないためには
・計画は必ずしよう。
当たり前ですが、かかる時間、行き先は必ず事前に知っておきましょう。
・自分の力量は把握しよう
自分はどれくらい行けるのか?数値で把握していますか?
経験はある?それは自分ひとりでの経験ですか?
一人と集団だと判断力がまた変わります。
・暗闇の中での行動は極力やめよう
行動は16時には終えよう。登山だったら15時には終えよう。
暗闇の中では近くに道があっても見えない
・服装は転んでも大丈夫なようにしよう。
半ズボンではなく長ズボン、サンダルではなくつま先がちゃんとおおわれるもの。で自転車で走ろう!
あたりまえすぎるー\(^o^)/
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